おしゃれな雑貨店で働くのって実際どう?メリット・デメリットを現役販売員が解説
おはようございます。雑貨店販売員の薫です。
みなさんは雑貨屋さん好きですか?
可愛い商品・おしゃれな商品がたくさんあって、見ているだけで楽しいですよね。
お店の雰囲気も可愛く・おしゃれで、こんなところで働いてみたい!と思う人もいらっしゃるのではないでしょうか。
私もおしゃれな雑貨店で働いている販売員の一人です。
今日は私の仕事、雑貨店でのお仕事について、
- どんな仕事なのか?
- 雑貨店で働くメリットは?
- デメリットは?
- どんな人に向いている?
をお伝えします。
「おしゃれな雑貨屋さんで働いてみたいな〜」
と考えている人の参考になれば嬉しいです。
雑貨店販売員の仕事内容
雑貨店の販売員さんが仕事をしている様子って、じっくり見たことありますか?
レジ対応やラッピングをしている様子しか見たことがないという人もいるかもしれませんね。
まずは雑貨店での基本的な仕事内容についてご紹介していきます。
- 検品・品出し
- クリンネス(掃除)
- 接客・レジ対応
- ラッピング
- 売場の作成・管理
- 発注
1. 検品・品出し
検品は、メーカーからお店に届いた商品に
- 不良品がないか
- 届いた商品と数に間違いはないか
をチェックすることです。
お店が広ければ広いほど商品数は多いですから、この検品の作業も膨大なものとなります。
「今日1日ずっと検品してた…」なんて日もあるくらいです。
しっかりこの検品をしておかないと、お客様に不良品を販売することになってしまいます。お客様の信用に関わるとても大切な作業です。
検品した商品は売り場に品出しします。
商品は店頭に出さないと売れないですからね。
2. クリンネス(掃除)
お店が清潔であることは、お客様にお店のファンになってもらう上でとても大切なことです。
汚いお店は入りたくありませんし、入ったとしても長居しませんよね。
ホコリをかぶった商品にわざわざお金を出したくもありません。
なので私たち販売員は、
- お客様にとって居心地の良い空間を作るため
- 商品がその魅力を損ねないようにするため
毎日クリンネス(掃除)をしています。
3. 接客・レジ対応
お客様に対し、商品の使い方や魅力などをお伝えして購入につなげる「接客」をします。
雑貨店は「お客様に自由に商品を見ていただいてご購入していただく」といったスタンスで、店員からお客様に声をかけて接客しないお店が多いです。
お客様に積極的に声をかけていくアパレル店員とは対照的に思えるかもしれません。
しかし、現在はネットショッピングが一般化してお店に行かなくても商品を買えるようになっていることから、お客様に「このお店で購入したい!」と思っていただけるよう、接客に力を注いでいるところも増えています。
今後は雑貨店販売員もアパレル販売員のような接客スキルが必要になってくると思います。
また、接客が終わったあとのお会計は、お客様をリピーターにする大切な作業です。
お金のやりとりに正確さが求められるだけでなく、お客様に最後までお買い物を楽しんでいただく心配りが必要になります。
4. ラッピング
雑貨店の仕事でラッピングに憧れている方も多いかもしれませんね。
お客様のご希望に沿ったラッピングを行います。
可愛い・美しいラッピングはそのお店の魅力の一つですよね。
5. 売り場の作成・管理
商品が置かれている売り場。ただ置いてあるように見えるかもしれませんが、店員が
「どんなふうに置いたらお客様に商品の魅力が伝わるかな?」
「どんな置き方が可愛い・おしゃれかな?」
などと考えながら配置を決めたりディスプレイを作ったりしています。
この売り場でお店の売り上げが大きく変わることもある、大切な作業です。
作成した売り場は、売り上げの数値などを見ながら修正を繰り返し、より良い売り場づくりを行っていきます。
6. 発注
メーカーに商品を注文することです。
よく売れる商品なのに少なく発注してしまうとすぐに売り切れてしまい、買いたいお客様に商品を届けることができません。
逆に多すぎても売れ残ってしまうので、適正な数値管理が必要になります。
かき氷機を、30台しか売れる見込みがないのに100台も発注してしまったらどうなるかわかりますよね。笑
冬まで売り続けても、夏にしか売れないシーズン性のある商品ですから、なかなか売れません。
この発注作業はスタッフがするお店もあれば、店長やそのお店の運営をしている会社が全てやってくれるお店もあります。
私が働いているところは、基本的に店長が発注するスタイルで私は一部の商品以外ほとんど発注したことがありません。
雑貨店で働くメリット
①自分が大好きなお店で、自分が大好きな商品たちに囲まれながら働ける
私にとってはこれが一番のメリットでした。
1日24時間のうちの8時間ってとっても長いです。
休憩時間や通勤時間を含めたら、仕事にかける時間って10時間以上になるじゃないですか。
その長い時間を、憧れの大好きなお店で憧れの大好きな商品たちに囲まれながら働けるのってすごく幸せなことだと思います。
まさに「好きを仕事にする」仕事です。
②好きなお店・メーカーの新商品をいち早くチェックすることができる
お店にはメーカーからまだ一般公開されていない新商品のリリース情報などが届きます。
また、検品の際には、どんなお客様より早くその新商品を自分の目で見て触って確かめることができるんです。
雑貨店販売員ならではの役得ですね。
③仕事の知識が生活に役立つ・日々の生活で得た知識が仕事に役立つ
これ、最強です。
例えば「もっと洗い物楽にならないかな〜。夏カレーはおいしいけど、食器を洗うときにスポンジがルウでギトギトになるんだよな〜」と思ったりするじゃないですか。
そのときに、仕事で得た商品知識「たわしを使えば洗い物はもっとエコに時短できる!」というのが役に立ちます。
また、実際その商品を買ってみて使った感想が接客に役立つわけです。
仕事と実生活の間で「役立つ情報のサイクル」が生まれるんですね。
また、お店によっては社員割引の制度があるお店もありますから、それを有効活用して仕事と実生活の充実が図れます。
社員割引のあるなしは、求人の募集要項に書かれていることも多いのでチェックしてみてくださいね。
雑貨店で働くデメリット
一見仕事内容までおしゃれに見える(優雅で楽そうに見える)雑貨店の販売員ですが、実際はかなりハードです。
水面下で足を必死に動かしている白鳥と同じ。笑
ここからは雑貨店で働く上で覚悟しておいた方がいいことをお伝えします。
立ち仕事が辛い…8時間立ちっぱなしが当たり前の世界
これは本当に覚悟しておいたほうがいいです。
最近私の働いているお店に新規採用のスタッフが入社してきたのですが
「本当に8時間立ちっぱなしだとは思わなかった…」
と嘆いていました。
それを「いやいや。それが当たり前でしょ」というのがこの業界です。
私も毎日ふくらはぎのだるさや痛みに悩まされています。
重いものだって運ぶ。たとえ女子であろうと。
これ全然おしゃれな雑貨店販売員のイメージになさそう。笑
メーカーから入荷してくる商品には、持ち上げるのを諦めたくなるような大きくて重い段ボール箱がたくさんあります。
それをていねいに運んで検品して運んで…。
10キロを超える荷物なんてザラです。本当重い…。大変…。
たとえ女子だろうが、力仕事だってこなします。
それが雑貨店販売員の仕事だから。
休みが少ない
個人でやっているお店ならまた違うかと思いますが、ショッピングセンターやショッピングモールにテナントとして入っているお店の場合、休みが少ないです。
最近はどこも年中無休営業ですからね。
(お正月くらい、せめて元旦くらい休みにしていいんじゃないかな…)
私だと一月あたり23日働いているので、年間だと公休が90日くらいです。
有給をフルに使ってやっと100日超える状況。
しかも土日祝日や大型連休、クリスマスなどのイベントシーズンはお店が忙しいですから、基本的に休みは取れません。
「週5勤務で土日完全週休2日制がいい!」って人は無理です。
8時間立ち仕事&力仕事&休みが少ない、ですから体力のない人には難しい仕事だと思います。
給与が少ない・雇用形態が不安定
休みが少ない上に給与が少ないって…って感じですよね。笑
でも現状、小売業という業界そのものが給与が低く、その末端に位置する販売スタッフは時給制のアルバイト・もしくは契約社員でかなりお給料が低いです。
ボーナスがない、出たとしてもお小遣い程度なところもあります。
店長以上に昇格すれば、正社員になり一人前の給与が与えられます。
この業界で正社員になりたいのなら、まずは店長を目指しましょう。
地域差もありますが、私は販売スタッフ時代時給810円で手取りが12万くらいでした。
副店長になってからは手取りが15万ほどに増えましたが、今もまだ有期雇用の契約社員のままです。
いつ雇い止めになるかわからない不安定な雇用形態も悩みの一つですね。
お客様とのあれこれ
詳しくは言いませんが、やはり客商売ですから、色々とあります。
特に日本は「お客様は神様!」という意識をお持ちのお客様も多く、毎日いろんなことが起こります。
でもそれに対応するのが販売員の仕事です。
実はハードな雑貨店の仕事、それでも続けられるのは…
この仕事とお店が好きだから。
この一言に尽きます。
雑貨店販売員に向いている人はどんな人か、って話を書こうと思ったんですけど、「この仕事が好き!」これに尽きるんですよね。
そりゃ
- 人と接するのが好きとか
- 商品知識があるとか
- 手先が器用でラッピングが上手とか
挙げようと思えばいくらでも挙げられるわけですが、それって入社時に絶対必要なスキルじゃないんですよ。
販売員の仕事って、入社時の敷居がめちゃくちゃ低いんです。
健康で、読み書きができて、算数ができて、笑顔が良くて、礼儀正しい
他の職種なら応募条件にもならないような、社会人として基本的な部分が当てはまれば販売員にはなれます。
接客は長く取り組んでいけば向上していくスキルですし、ラッピングだって、やったことがなくても練習すればある程度できるようになります。
だから、雑貨店の販売員にとって一番大切なことは「仕事に対するモチベーション」「情熱」です。
休みが少なくても、給与が低くても、お客様の態度や言葉に落ち込む日があっても、それでも「この仕事が好き、お店が好き」って思えるかどうか。
それって自然とお客様にも伝わるんですよね。
その気持ちがあれば、雑貨店の販売員になれます。お客様から愛される販売員に。
今日は、私の仕事である雑貨店販売員の仕事についてご紹介してみました。
いかがだったでしょうか。
想像していたのとギャップがありましたか?笑
それでもいいから働いてみたい!という人は思い切って応募してみるのをおすすめします。
販売員は採用のハードルが低いですし、今は特にどこも人手不足ですからね。
自分の好きがどこまで通用するか試してみるのもいいと思いますよ。
最後までお読みいただきありがとうございました!